館長ノート 26

画像

いちばん千里ニュータウンを愛しているのは誰か

40人を超えるこの市民委員会は、さまざまの年齢や専門あるいは興味を持つ人々によって構成されていますが、その中に二つの大きなコア・グループがあることに気がつきます。

まず、60才以上の男性群。ほとんどが日本の高度経済成長を支えてきた、いわゆるモーレツ社員で、家庭や居住地をほとんど顧みず働いてきたが、定年退職になり、ようやくまわりをみる余裕ができて(自分の時間の過ごし方もふくめて)「こりゃいかん、ついの棲家のために何かしなければ」とにわかに愛郷心をかきたて、地域活動をはじめたようです。それぞれの道で一カドの人物だっただろうことは、いざという時、さすがと唸らせる意見や知識がでることや、しばしば手にあまるほどガンコになることにその片鱗が見えます。

もう一つは、40±α才、NTの歴史をまるまる刷り込まれた人たち。現役なのに、博物館なんかに来るのはオタクというべきか、新時代人というべきか。おもちゃ、鉄道、芸能、環境、幼稚園や小学校の変化や思い出などなど、話題と興味の分野はひろく、さすが、土着の子だと感じます。

二つのコアの意識には大きな差があります。前者は働き盛りの頃NTに移ってきましたが、そのまえの故郷をもっているはずです。また、第二次大戦の後遺である住居問題があったのですが、NTに来て、生活様式が大きく変わります。つまり、世界が二重・三重になっているのですが、到着点が若い頃の理想に近いものだったことが幸いした思います。

一方、後者はNTの生活がすべてです。同じような家と生活レベル、第一次生産から切り離された消費社会、テレビを中心に日本はおろか世界中の動向が瞬時につたわる情報、人の移動の激しさ、急速に便利になる社会環境などなど、今日の社会への変化の胎動のなかを生きてきたのです。それは両親の世界とは全く異なる世界でした。千里っ子は社会にでてから、ようやく生活も安定して、過去や現在の状況を見つめ直す年齢になった、それがこのコア・グループを動かしているのでしょう。

ところで、これら二つのコアには共通した弱点があります。それは、女房、母親、つまり女性にシキられてしまっていること。その構造はこの委員会でも全く変わっておりません。すると?千里NTをいちばん愛しているのは誰か、という問題の帰着も当然みえてきますね。

わかい頃わたしは、オーストラリア・アボリジニ社会で住み込み調査をしていましたが、今では体力、気力ともにおとろえ、もうあんな経験はできないなーと思っていました。ところが、こんなところで、それと似た社会に遭遇し、いささか興奮している今日この頃でございます。

 

コメント

  1. ひろりん より:

    そうやったんや~ あの日、客席に私設秘書っちの顔を見たとき、その前に久しぶりにココステで会ったときに「にのいち観に来てな~」と売り込んだ成果かぁ と思ってたんよぉ。でも劇終わっても、トークショー終わっても 遅~くまで残ってたから、へー、意外、えらい熱心なんやなぁ~、あ、傍にいるのがもしかしてボス?・・・と思ってたんですよ!カワサキさん←知ってますよ~!アフタヌーンショーだっけ?その後、このような展開になるとは思い及びませんでしたが・・・(^^;お二人で コミュニティ合戦 in 吹田 存分に戦ってくださいませ!その様子を観させていただくため、今度は私が客席で観させていただきますわ♪

  2. てつ より:

    来てくれてたんやね~ ホットスパの 件は 修さんと行って下さい(^^ゞ もめさす事やないけどぉ 甲子園の土 修さんは ショートですか(^_^;)

タイトルとURLをコピーしました