時間、翔ぶ翔ぶ ゾウからキョウリュウまで

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私は縄文時代が専攻だった。何千年も前のこと、縄文人は言葉を話していたのかなどと人にはよく聞かれる。
旧石器時代の遺跡を掘ったが、それは3万年以上前のものである。

今春、吹田の景観についての展覧会をやろうとしたら、展示室にある菩提池から出土したゾウの化石は、大阪層群から出たので200万年前のものじゃないかと言う。大阪層群は海成の粘土層や礫層が、アズキ火山灰、ピンク火山灰をはさんで何重にも重なり、ところによっては数百mもあるそうだ。そこにメタセコイア、マチカネワニがまじっていた。これまでの研究の想定よりはるかに古い。しかも、人間には関係ない。そんなものを調べていたら頭が混乱してきた、時間尺度が、キロとミクロンほどに違うんだもの。

氷河時代が終わると気候が温暖化した。このとき世界的にマンモスなどの大型獣が絶滅している。日本でもナウマンゾウやオオツノジカが姿を消した。それは鋭いヤリをもった人が狩って食べてしまったからではないか。人が原因となった環境破壊の第1号だった可能性がある。ナウマンゾウは吹田ではまだ見つかってないけど、いまの瀬戸内海のところまで行けばウジャウジャいた(はずだ)、この時代の石器もある。

その話をしようと思って、ヒトハク(人と自然の博物館)の古生物のSさんにゾウの話をしてくれないかと電話をかけた。いいですよと、意外と簡単に承知してくれたのだが、あたらしい?ほうのゾウはわたしはあまりくわしくないし、いま専門のキョウリュウを掘ってるところでいそがしくてと言う。お、じゃー、キョウリュウの骨もってきてよみんな喜ぶからというと、そりゃ無理と冷たく言った。まあ、あとで説得して、発掘の写真でも飾ろうとそこは引き下がった。それではと、キョウリュウの年代を調べたら1.2億年前
あー、時間がまた飛んだ、頭グチャグチャ、サケ飲んでねよー。 (by トビカン)

挿絵:地球史をきざむ億年時計(堀江保範・画)・・拡大して見てください
小山修三ほか編『オーストラリア・アボリジニ 狩人と精霊の5万年』1992より

コメント

  1. 眠られぬ夜のために より:

    「以上はカンチョーのノートの余白に乱れた字で書かれたものを判読したものである。寝かすのクロウ儀、謹んで記し奉る。カンチョーはすやすやとおやすみになった。酔いが浅いので心配するほどのことはない。しかし、カンチョーは頭の混乱のためお疲れになったのである。(・・)机に発泡酒のジョッキがある。ガラスにパソコンの灯が写っている。いまは、真夜中、若草山は真っ暗で何も見えない。」(さけのみ軍記)
    以上、今回のカンチョーの原稿の余白に書かれていました。私が書いたんじゃないですよ、あくまでカンチョーの妄想ですから念のため。なんじゃ、これは・・・と思い、問いただしたところ、井伏鱒二「さざなみ軍記」を枕に寝ていたのだそうです。(こぼら)

  2. スズ より:

    ワニは養殖できるけど、ぞうさんは、絶滅が危惧されているからで~す。

  3. てつ より:

    なんだぁ そんな理由だったんかぁ~ 「はじめ人間 ギャートルズ」では マンモの 輪切りを食す場面がよく描写されてたんで いちど 食べれるもんならと(^_^; 不謹慎でしたかなm(__)m 先日 吹田市民会館隣の 男女共同参画(△^_^;)センターに行きましたが 一階ロビーに「世界の博物館」てな立派な本が揃ってて 2時間以上も読んでしまいました 駐車場も無料だしいいかも(^^ゞ 来月 ロードショーの「ナイトミュージアム」だっけ?お子さま向きの映画みたいだけど おもしろそうだよぉ あと 今日 毎日放送ラジオ うわちゃんの 何チャララジオで(^_^; 博物館に人を呼ぶには なんて話題になってましたなぁ いや どこかで盛り上がってる話と一緒やなぁと思ってさぁ(^^ゞ

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