アルルのカフェ: ゴッホ

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ユーレール・パスの期間がまだあまっていたので南仏に行くことにした。TGV(新幹線)ができたのでパリからアビニオンへ2時間半でいける。
ここは明るく、空気が乾いて暑く、照りつける日射しがきつい。パリのよどんだ気候の下で鬱病になってしまったゴッホはアルルにきてから、画風が一変した。強烈なタッチと色のいわゆるゴッホの絵になったのだ。青い空、白い雲、ヒマワリ、オリーブ、イトスギ、小振りな石の農家、などゴッホの絵の要素になったものがあちこちにちらばっている。

ゴッホについては、中学生の頃あこがれて、あんな画家になりたいといったら、友だちが「おれはいやじゃ、生きてるうちに楽しい目をしたい」というのでミョウに納得したこと(そんな精神風土に育ったのです)。これぞススンダ西洋そのものとおもっていたら、色使いや、構図はあの封建的な浮世絵からの影響を大きく受けていたこと(何しろ終戦直後でしたから)などいろいろウラミがある。

吹田のアルバム展で奥居さんが古い写真と現代との差について講演をしましたが、アルルでゴッホの書いた夜のカフェが残されていました。かわっていたのは、石畳の道がアスファルトにテラスのテーブルが四角くなって混み合っていたことくらいでしょうか。絵は写真ほど忠実ではないはずですがね。復元すれば価値を生むということになれば、ゴッホのカフェがふたたび現れることになるんでしょうね。

(カンチョー)

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