丸かぶり・恵方ずし

節分の夜、巻きずしを丸かぶりしましたか?

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大阪の花街というのが一般的ですが、起源地として滋賀、和歌山など説もあり、栃木県のある神社は年中行事に組み込んでいたりするので、そのうち本家争いが起こるかも知れません。巻きずしを恵方にむかって、丸ごと囓ると幸福がめぐってくる、という言説をはじめて聞いたのは70年代の末、関西に移り住んだときでした。枚方市の寿司屋で注文をとっていて、けっこうおいしかったので、何となくいまでも続いています。

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ところが、いまや、丸かぶり巻きずしは全国的現象。(こまかいことはおいとくと)その元凶は海苔業者とコンビニ、1989年にセブンイレブンが広島の業者と組んではじめ、その後、他店がぞくぞく追従、ヒット商品になったのです。ある調査では2002年の全国認識度52%だったものが06年度は92.5%、なんと600万本の巻きずしが消費されたそうです。明るく害のないゲン担ぎ、主婦にすれば(バレンタインのチョコと違って)夕食になるし、子どもはシズカになるし、便利なもんです。それにしても、みんなが同じ方向を向いてクローイ、ナガーイ食品を黙々と食べている光景は何とも変だなー、ともおもうのですが。

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駅のまわりの商店街にいくと、「恵方ずし、丸かぶり」のポスターが各所にはってあり、行列ができているところさえありました。伝統、信仰、習慣などは、流行に大きく左右され、意外と新しく形成されるもののようです、それを多少の手がかりをもとにして、古い・新しい、あそこだここだ、とあれこれ言いつのって稼いでいるのが学者じゃないだろうかと反省したりするのですが。

(カンチョー)

コメント

  1. okkun より:

    両親とも関西育ちでしたが、「そんな風習、聞いたことない」と言っていました。のどに太巻き詰めるお年寄りが出なけりゃいいけど…

  2. 団塊の婆 より:

    そうですか、お年よりは海苔巻きもだめか…海苔巻きを食べられるこの婆はまだ年寄りではないのかとちょっと安心。私も海苔巻きは作らなくなりましたね。散らし寿司が残った時は次の日海苔で巻いて食べますが、海苔巻きではないですね。ところで、カンチョーさんの調べでは爆発的な広がりとのこと、これは巻き寿司も冷凍できるようになったからでと婆は思います。だからコンビニでも売れるのです。昨年、通りがかりで買った節分の巻き寿司、まずかった。しかも、冷凍を解凍したものと私にはわかった。まだ海苔巻きの冷凍技術は未熟です。実は昨日食べ損なった…寂しい…。

  3. こぼら より:

    節分の献立に、スーパーではまだイワシも健在で、生、生干し、うるめと、各種そろえてありましたね。しかし、若い世帯にはやや人気薄か。巻きずしは手間がかかるから、かんぴょうとか海苔とかの材料は、それほど目立つようには置いてなかったな。やっぱり、できあいを買うことが多いのかも。行事食の変化がみえておもしろいです。

  4. みっちゃん より:

    巻きずしのノリは、高齢者には噛み切れなかったり、ぺったり喉に貼りついたりで危険です。施設では、刻みのりをまぶしたり、玉子巻きにしたり工夫していますよ。

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