誇りと偏見: 先住民の研究

「先住民のアイデンティティの交渉」という国際ワークショップが12月4、5日とみんぱくでひらかれました(主催:窪田幸子神戸大教授)。オーストラリ アやニュージーランド、日本からはアフリカ、マレーシア、アラスカ、シベリアの研究者が来て20人をこえる盛会でした。

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差別はいけないことなのに一向になくなる気配がありません。なかでも、新大陸を中心とした先住民がもっとも大きな被害者でしょう。自分の土地にふみこまれ、虐げられて、人とはみなされないほどのあつかいをうけながら社会の底辺で貧しく暮らしてきたのです。それをどうにかしなければという動きははやくからあったのですが、2004年の国連「世界先住民年」もあって、ようやく世界の世論になってきました。とくに注目されるのは先住民が自ら立ち上がり始めたことです。そもそも 先住民とはいったい誰なのか、彼らの生業は狩猟採集が多いのですが、そのプラス面である自然に生きるよさと、ヨーロッパ的経済と近代科学に乗り遅れたギャップを貧しさをどう乗り越え、アイデンティティを打ち立てていくか。その間で動いている人類学者やNGOの活動の功罪、手をつけるべきは、政治?経済?因習?そう簡単には解決のつかない問題が続出して頭を悩ませ、大変疲れた2日間でした。
*写真(下)の女性の1人はマオリの女性。

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(カンチョー)

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