レプリカを考える --安土城考古博物館にて :ユニバーサルミュージアムにむけて (その2)

7月3日(日)は安土城考古博物館でユニバーサル・ミュージアムの2日目の研究会でした。博物館の展示物を観客にどれくらいさわらせうるのか、についてここは熱心にとりくんでおり、展示にはいろいろ工夫が見られます。

はじめに、展示場を巡回、古墳の石室のレプリカ類はもっと大胆にさわらせてよいのではないかと感じました。吹田じゃ「窯のレプリカ」でお芝居やりましたもんねー。 うちと同じカストからつくったがありましたが、小学校からは、馬にのせてほしいという希望がおおいそうです。

つぎにセミナー室で、より精巧な展示用レプリカ。
銅鏡には
①模鋳品(本物から鋳型をとり、同じ素材でつくる、ピカピカの状態にある)、
②レプリカ(樹脂製、みかけを発掘時の状態に そっくりの復元)、
③本物
を比較。

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視覚障害の班員はそれぞれのさわり方をもち、ときには嗅覚まで利用、聞き取りをおこないながら観察していました。こんな機会はないだろうと思ってたと言うのですが、学芸員のSさんは「まあ、わたしたち考古学者はいつもやってることですから」と無事おわったのでホッと肩で息をつきながら、嘯いていました。そのあと、さわる展示について討論をおこないました。研究会は大変おもしろく、みんな興奮してました。8人ほどいた東京組は帰りの新幹線の中でもずっと討論が続いたそうです。この観察のプロセスをドキュメント風に記録し、皆さんのコメントをつける形にまとめたいものだと考えています。

(カンチョー)

安土博館長さんのブログにも、この研究会のことが取り上げられていました。→こちら

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