大学の一年先輩に小松という男がいることは、友人の高田宏から聞いて60年も前から何となく知っていた。だが当時会った覚えはない。卒業後私は放送会社に入り、いまは有名人になったその男に時々テレビ出演をお願いした。しかし本当に親しくさせていただくようになったのは、20年ほど前からである。毎月第四金曜日の夜、梅棹忠夫、小松左京、石毛直道の三氏を中心に千里クラブに十人ほどが集った。ここで小松さんは縦横無尽に喋り飲んだ。無闇に楽しい会だった。でも梅棹、小松の両氏はすでにいない。会場だった千里クラブも廃業した。諸行無常である。
(辻 一郎)
◆フォーラムのお知らせ◆
3月18日(日)14:00~15:30
「小松左京を語る」
石毛直道(国立民族学博物館名誉教授)
辻 一郎(大手前大学評議員)
小山修三(すいはく館長)
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