とうとう、千里中央の地区センタービルが建替えのためおおいで囲われました。このビルは1970年以来、旧千里センターが入っていたビルでもあり、皆が集まる千里中央でも静かなシンボル的存在でしたから、惜別の気持ちはひとしおです。槙文彦氏の設計で、建築史的にも価値のあるものでした。
このビルは1970年竣工当時はコンクリート打ち放しの外観で、1990年前後にペイントされ、時計搭もあとから追加されました。えてして改装するとダメになってしまうことが多い中で、リニューアルも好感の持てるものだったと思います。
時計搭の下には「SK」を形取った千里センターのマークがついていましたが、これは旧称(1973年まで)の「千里開発センター」の頭文字にちなんでいます。
外観は改装されましたが、内部は、照明、ドアの取っ手一つにしても、1970年の気分そのままでした。1階の銀行以外、住民が入ることは少ないビルでしたが、たしか2階には、千里ニュータウンの資料展示コーナーもあり、開発期から南千里にあったジオラマも移されていました。
千里中央は万博と同時期にオープンしたため、ニュータウンの中でも「万博気分」を今に伝えるデザインが各所にあります。
ただ、ビルまるごとの単位で言うと、センタービルが消えた後は千里阪急が貴重な存在になるでしょうか。三角形のトラス模様、グリーンと白の明快な塗り分けは、どこか万博のパビリオンの気分があります。このビルも1990年前後に増床されたはずですが、オリジナル・デザインを保っているのはうれしいことです。
さようなら、千里中央地区センタービル。
いつまでも千里ニュータウンが人の集まる場所でありますように。
(by okkun)
コメント
記憶では 吹田市民の私にとっては 千里中央は 別世界 でも徒歩20分ほどなんですが(^_^; ただ 千里セルシーの完成は衝撃的でした 特にあのプールの滑り台 あかがれのまなざしを向けてました 新しいもの好きなじいちゃん 階下の ご主人は 葉巻をくわえ 日曜の朝には ベーコンエッグにカッテージチーズなる 見たこともないものをごちそうしてくれました かく言う私の父も 円が360の時代に 海外をとびまわり 珍しいものを家庭に持ち込みました そんなハイカラ 新しいもの好き のはずが あの セルシープールには たったの一度も行ってない(^_^; 今 タイムマシーンがあれば まず 考えます(^_^;)