ベルサイユのばらと少女マンガ

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連休明けに展示場のポスターが貼り替えられて、新旧2枚の「ベルサイユのばら」がお目みえすることになりました。少女マンガのファンでなくても、たいていの人が名前くらいは知っている往年の名作。一大ブームとなったこのマンガの歴史をふりかえってみましょう。

「マンガ」というジャンルが定着して発展したのは戦後のこと。風刺、歴史物、活劇、SF、さまざまな内容が展開されましたが、そのほとんどは男の子のためのものでした。もちろんなかには少女にアピールする作品もありましたが、ひとつのジャンルとして成立するほどではありませんでした。

しかし70年代前後に、戦後世代の女性マンガ家たちが次々とデビュー。現在にいたる少女マンガの基礎をつくりあげました。その時期に生み出された傑作のひとつが「ベルサイユのばら」(池田理代子)だったのです。

このマンガは72-73年に連載わたって雑誌連載されました。千里ニュータウンに長くお住まいの方なら、セルシーがオープンした年といわれれば実感がわくでしょうか。マンションブームで、ニュータウン周辺の開発がすすんでいたころでもあります。フランス革命を華やかに描いたこの作品は、のちにベルバラ・ブームとよばれるほど一世を風靡。74年にはタカラヅカで初演され、さらなる人気を博しました。アニメ化は79年のことです。

本の復刻やアニメの再放送も何度も行われているこの作品。マリー・アントワネット生誕250年を記念して、現在タカラヅカでの上演もおこなわれています。「ベルサイユのばら」ときいて、あなたはなにを思いつきますか? マンガの一コマか、アニメの絵か、タカラヅカの舞台か、それとも人形などのグッズか。パチンコ台でもありますね。

「ベルサイユのばら」は、お母さんと子どもさんがそれぞれの時代に出会ったベルバラ話でもりあがることができる、とても息の長いマンガです。現在開催中の「千里ニュータウン展」も、懐かしのモノやおもちゃをつうじて、三世代がおなじことでおしゃべりできる企画として好評をいただいています。博物館から帰ったあとも、年代を超えた共通の話題で楽しんでもらえたなら、こんなにうれしいことはありません。

(by ゆみ)

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