講演会:自然が書いたカレンダー◇年輪からわかること◇

吹田市の自然物語関連の第一弾講演会は総合地球環境学研究所客員教授の光谷拓実さんによる自然が書いたカレンダー◇年輪からわかること◇

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樹木の年輪を使った年輪年代法は誤差のない暦年=年代値が得られる方法で、放射性炭素(C14)による年代測定など他の自然科学的な年代測定法の追随を許さない方法です。この方法は欧米を中心に世界50ヵ国近い国々で行われています。

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私たちは肉眼や虫眼鏡で年輪を数えますが、光谷先生の方法は年輪を10ミクロン単位でしらべることが基準になっているそうです。
光谷さんは日本における年輪年代学を確立した方です。スギ・ヒノキ材の年輪から過去2000年以上にわたる基準パターンを確立。最近では法隆寺五重塔心柱の年代が西暦594年と確定し、法隆寺再建非再建論争に大きな影響を与えました。吹田市の遺物では榎坂遺跡の井戸枠が892年という年代が得られています。
材料を傷つけず(=非破壊検査)年輪の測定をするための大きな味方は(一億画素以上の)デジカメであり、医療で使われてご存知のCTも使えるようになってきてます。

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樹種によって年代測定が可能な範囲はどんどん広がってきています。
ヒノキは紀元前912年までの2900年間、
スギは紀元前1313年までの約3300年間、
コウヤマキは紀元後22年から741年まで、
ヒバは924年から1325年までが年代測定が可能になっています。
(おーぼら)

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