博物館のお客様(その1)

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9月26日午後、ニューヨークメトロポリタン美術館(MET)のマッギニスさん、およびケンタッキー州キャラハン点字博物館のハドソンさんとその家族が、広瀬さんに連れられてやってきました。9月23、24日、民博でおこなわれた「ユニーバーサル博物館」のシンポジウムに参加したあと、近畿地区の文化施設をたずねるスケジュールの一環として、吹田博を訪問されたのです。

「さわる展示」を見たあと、館員と意見交換をしました。METはニューヨークの中心にあり、年間300万人をあつめる世界屈指の大美術館ですが、障害者の方々に対して積極的に開こうと努力していることでも有名です。これまでの美術館では絶対に許されなかった、本物にさわることに踏み切っています。現代美術品ならば、事前に作者との了解があれば可能でしょうが、ここでは花崗岩製のエジプトの王の彫像にもさわれるようにしたそうです。また、コンピューター機器を活用して、音、映像、触感をくみあわせ非障害者と障害者の距離を縮めようと努力しています。

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吹田博は、あまりにこじんまりしていて、言葉もないようでしたが、それでも、しずかに、たっぷりと時間をとって、楽しめるのがいいと。日本のおもちゃと楽器を興味深そうに鑑賞していましたが、なかでも、仏像の素材に使うクス、ケヤキ、カツラ、カヤ、ヒノキ材を手に取り、「匂いというのは難しくて、これは気がつかなかった、アメリカでももっと考える必要がありますね」とほめられました。
この実験展示は、将来も続けていく予定だと話すと、ぜひ詳細な記録をとって、報告書をだしてほしい、緊密な連絡をとりあいましょうとのことでした。

小さな博物館でも、いつも何かにチャレンジしていく気持ちをもっていることが大切で、それが世界への道につながるのだとおもいました。

(カンチョー)

 

コメント

  1. とんぼう より:

    写真で見る限り、カンチョーさんはさわる展示を実演しようとしてるようにみえるのですが。

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